葵いぶき特集|活動休止中の学内アイドルが、6年目に25周年の水着を着るまで
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葵いぶき
- デビュー年
- 2020年
- 出演作品数
- 235本以上
男に覆いかぶさって、その口に舌を入れている。唾液が糸を引いている。葵いぶきの目は、閉じていない。開いたまま、下にいる男の顔を見ている。2024年8月に配信された「家、いきなり行ってイイですか? M男クンのお宅へ突撃デリバリーSEX!!」の画だ。
キスのやり方について、本人は2025年2月にこう説明した。
相手の舌をめっちゃ吸います♥ 相手に舌を伸ばさせてフェラのように吸うし、私も舌を伸ばして吸ってもらうし。AVはキス顔を横から撮ることが多いので、伸ばした舌を吸ったり舌同士を絡ませたりする方が見栄えがイイんですよ。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
横から撮られたとき、舌が伸びているほうが画として強い。そこまでは撮られ方の話だ。舌の形は横からでも見える。目が開いているかどうかは、向かい合った相手にしか見えない。見栄えのためだけに開けている目ではなさそうだ。
同じインタビューで、自分の体を誉められたときの反応も聞かれている。そちらの答えは正反対で、いまだに自分ではスタイルが良いと思っていない、周りに言われるから少し自覚し始めた、という言い方をする。画面に出ている自分については他人の判断を待つ人が、キスのあいだだけは相手を直接見ている。
大学のアイドルが止まっていた夏に
公園の木のベンチに、19歳が横向きに腰掛けている。白いカーディガンの下にピンクのワンピース、首に黒いリボンタイ。膝にノートを置いて手を添え、カメラに顔を向けて口角を上げている。画面の下に「現役女子大生 葵いぶき」と出る。
2020年6月27日に配信が始まった1本目、「新人AVデビュー活動休止中の女子大生アイドル専属Gカップ葵いぶき19歳」にこの画がある。紹介にはこうある。
大学内でアイドル活動をしていたものの、諸事情でグループが活動休止中。その間に、AV出演決定!
(FANZA公式 作品紹介)
グループは止まっていて、いつ再開するかは決まっていない。その空白に入る仕事として始まっている。184分のこの1本に付いたレビューは158件。単体作品として売られた88本のなかで、3番目に多い。
選ばれる側に自分がいるとは思っていなかった
なぜこの仕事だったのか。5年目の本人が挙げたのは、憧れだった。
それは完全に女優さんへの憧れですね。私がデビューした2020年当時は三上悠亜ちゃんや明日花キララちゃんが女性の憧れ的な存在になっていたので、そういう雲の上の存在の人たちに近づきたいって感じでした。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
雲の上、という言い方をしている。憧れる側から入ってきていて、憧れられる側に回る話をしていない。業界そのものへの見方も、同じ向きだった。
可愛くてスタイルの良い選ばれた子しかAV女優になれない、芸能界に近い華やかな世界ってイメージでした。最初は自分がAV女優になるなんて絶対に無理だと思ってましたけどね。
(同前)
選ばれる側に自分がいるとは思っていない。ここで注意したいのは、これが入る前の話ではないことだ。このインタビューはデビューから4年7か月が過ぎた時点のもので、そのときにもまだ、自分の体についての言い方は変わっていない。
この仕事を始めてからスタイルが良いと誉めてもらうようになったんですけど、正直言って自分自身では全くスタイルが良いと思ってないんですよ。でも周りの人があまりに誉めてくれるので『私はスタイルが良いのかな?』って最近になって少し自覚し始めました。
(同前)
誉められた回数で、自覚が少しずつ動いている。5年近くかけて「かな?」まで来たということでもある。消したい場所も具体的に挙げている。
手足の肉を削ぎたいです。二の腕がブルブルだし、太腿もモチモチだし。でもそれがエロいと誉めてくれる人もいるので難しい所ですよねぇ。
(同前)
削りたい場所と、誉められた場所が同じところにある。どちらを採るかを自分で決めていない。決めずに、両方を置いたまま6年撮っている。
プロフィールは2001年5月18日生まれ、162cm、B88・W59・H90のGカップ。所属はアトラクティブで、デビューから6年3か月目を、MOODYZの専属として過ごしている。235本のうち161本をこのメーカーで撮っている。FANZAで配信が始まったのは2020年6月27日で、本人が自身のアカウントに書いているデビュー日は7月1日。5日ずれているが、どちらも消さずに置いておく。本人のアカウントはXとInstagramにある。
気に入っている場所も聞かれている。
おっぱいの大きさや形は気に入ってますね。でもおっぱいにお肉が付いてるってことは、単純に考えると全身にもそれなりにお肉が付いちゃうんですよ。だけど世の中には上手い具合におっぱいだけにお肉が付いた恵まれた身体を持っている子がいて、そういう子たちが業界トップになれるんですよ。羨ましいなぁ(遠い目)。
(同前)
気に入っている、という答えが、他人の体の話で終わっている。胸にだけ肉が付いた子がいて、その子たちが業界のトップになる。羨ましい、で答えが閉じる。
質問が並ぶ184分
1本目の紹介には、体のことが並んでいる。
こんな専属待ってました!人懐っこい性格とニコニコ笑顔の等身大美少女、葵いぶき19歳、MOODYZ専属決定!(中略)脱いだギャップがすごい!クビレがきゅっと締まったGカップエロエロBODYに、気持ちよすぎてハメ潮吹いちゃう感動良好マンコはめっちゃ綺麗なピンク色!!これからの活躍が楽しみなアカルイ新人ちゃんデビュー!
(FANZA公式 作品紹介)
人懐っこい、ニコニコ笑顔、アカルイ。体の話に混ざって、人柄の語が3つ入っている。
画のほうには、それとは別のものが残っている。184分のこの1本には、質問のテロップが繰り返し入る。青紫の照明の部屋で白い透けたブラウスを着て、歯を見せて大きく口を開けている場面には「動画配信の人でしたっけ?」と出る。暖色の部屋でピンクの紐ビキニのまま片手を顔の横に上げている場面には「3Pに興味あるの?」。鏡台の前でチェック柄のノースリーブワンピースを着て、腕を曲げて胸の前で何かしている場面には「特技、見せて下さい」。ベッドで裸のまま片手を頭の横に上げ、口を開けて歯を見せている場面には「初めてのセックス撮影後…」と付いている。
聞かれて、答えて、また聞かれる。この形の画が、1本目には繰り返し出てくる。6年後に「ユーザーレビューをいつも読んでいる」と言うことになる人の最初の仕事が、質問に答え続ける仕事だった。
屋外の画もある。白い建物の前で、白いTシャツを着て、バスケットボールを両手で胸の前に抱えて歯を見せて笑っている。青空の下の草地に立つ後ろ姿と、海辺の遠景も入っている。
手首と足首を留められている
この1本には別の顔がある。代表作6本のなかで、手足の両方にベルトが付くのはここだけだ。ほかでは腕を自分で上げている。自分で上げた腕は自分で下ろせる。
暖色の照明の部屋で、チェックのベッドカバーにうつ伏せになっている。両手首と両足首に黒いベルトが付いている。眉が寄って、口が開いている。肌に汗が浮く。ノートを膝に置いて笑っていた顔と、同じ184分のなかにある。
新人AVデビュー活動休止中の女子大生アイドル専属Gカップ葵いぶき19歳
FANZAで詳細を見るこの1本は、グループが再開するまでのつなぎのはずだった。6年経って、まだ続いている。
下がっていくのが、自分で分かった
5周年を前にした葵いぶきに、この5年間は順風満帆でしたか、と質問が出た。2025年2月のインタビューだ。答えはこうだった。
順風満帆だったのはこの1年くらいですよ。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
5年のうち4年は、順風満帆ではなかったと言っている。同じ年の別の取材では、良くなった時期をもう少し長く取っている。
2年ほど前から、お仕事の楽しさをより感じるようになりました。コロナ禍が明けたこともあり、活動の幅が広がって、私のことをたくさんの方に知っていただく機会も増えたことが何よりうれしいです。
(fempass「COVER MODEL Vol.55」2025年6月1日)
楽しくなったのは2年前から、という。デビューからは4年11か月が経っている。差の年月に何があったかは、2月のインタビューに戻ると出てくる。
デビューしてから人気が徐々に落ちていたのが分かったので、もうこのまま仕事を続けるのはしんどいな~と思って数カ月お休みしたんです。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
落ちたことに、本人が先に気づいている。誰かに言われて知ったのでも、数字を見せられたのでもない。自分で分かった、と言っている。分かったから止めた、という順序でもない。分かったうえで、続けるのがしんどくなって止めた。この順序は本人の言い方のままだ。
何がしんどかったのかは、このインタビューには出てこない。休んでいるあいだ何をしていたのかも、戻ろうと思った理由も出てこない。本人が残しているのは「人気が徐々に落ちていたのが分かった」「しんどい」「数カ月お休みした」の3点だけだ。
配信の側には空白が残っている。2022年は2月から12月まで、ほぼ毎月あたらしい単体が出ていた。その流れが年末で切れている。12月16日に配信された1本と、2023年2月17日の1本のあいだに、MOODYZの新作がない。配信の日付と撮影の日付はずれるので、この2か月を休んだ期間と読むことはできない。それでも、毎月出ていたものが止まった位置はここだ。
戻らないのが通り相場だと言われている
止めたあとに何が起きるかについては、現場の人間の見立てが引かれている。
私の人気ってジェットコースターみたいで、プロデューサーさんが言うには一度人気が落ちちゃうとなかなか上向きにはならないのに、私は人気が下がった後にまたバーンと盛り返したんです。そういう女優はかなり珍しいみたいですね。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
一度落ちたら戻らない、というのがこの仕事の通り相場だ。その通り相場の外に出た1本を、本人が名前で挙げている。
この作品が私のターニングポイントになりました。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
2023年2月17日に配信された「担任教師の僕は生徒の誘惑に負けて放課後ラブホで何度も、何度も、セックスしてしまった…」だ。121分で、レビューは88件、平均4.60。引き受けた時点での見込みも話している。
他の女優さんと比べて私の作品はそんなに売れないんだろうな~と思ってたんですよ。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
売れないと思って撮った1本で、戻ってきた。中身の案内には、こうある。
次第に上手くなっていくフェラに理性は吹き飛んでいく。
(FANZA公式 作品紹介)
はじめから上手いという設定ではない。121分のあいだに、生徒のほうが変わっていく。教師の側は止める立場にいて、それでも止めない。売り物は、その変化にかかる時間だ。人気が落ちたと自分で気づいた人が戻ってくる1本目に、だんだん上手くなる役が当たっている。
同じ案内には、生徒の側が言う台詞が2つ載っている。
「先生…何で中に出してくれないの?」「先生…もう一回しよ…」
(FANZA公式 作品紹介)
どちらも催促だ。止める立場の相手に対して、足りないほうを指摘して、もう一度を求める。この企画で葵いぶきに割り振られているのは、待つ役ではない。
鏡に二人が映っている
舞台はラブホテルの一室で、そこにガラス張りのシャワールームがある。裸で立って抱き合い、キスをしている二人が、鏡にもう一組映っている。画面の下に「タガが外れた教師と生徒は時間を惜しんで必死に求め合う…」と出る。
代表作6本のうち、自分と相手が同時に鏡に映る場面を持っているのは、この1本だけだ。ほかの5本では、鏡があっても片方しか映らないか、そもそも鏡が出てこない。映っているのは、見ている本人と、見られている相手が同じ枠に収まった画になる。
同じ浴室の別の場面では、鏡に両手をついて後ろを向いている。鏡のなかに男の顔が映っていて、口が開いている。女のほうは俯いて、髪をまとめ上げている。この一組は、相手の顔だけが鏡に出て、自分の顔は出ない。
ベッドでは、青と白のストライプのビキニのまま男の上に覆いかぶさっている。顔を近づけて、口を開けて、男の口元に舌を伸ばしている。男に覆いかぶさって口元に舌を伸ばす画は、2023年2月の時点で既にある。キスが一番伸びたと本人が言うのは2年後だが、形はここにある。
白いブラウス姿のまま男の上にいる場面では、顔がこちらを向く。目は開いていて、口角が上がっている。下にいるのは相手なのに、見ているのはこちら側だ。
翌月の3月17日、「解禁 生まれて初めての中出し性交」が配信されている。避妊具を使わない撮影をこの日に初めてやった、という枠組みの172分だ。レビューは76件で、平均4.63。その案内には、撮り終えたあとの本人の言葉が引かれている。
息を切らしながらも「もっとナマSEXしてみたくなった」と男を責めてみたり、4Pしたり、生チンポにどっぷりハマったみたい。ナマ精子を膣内に注入されまくった葵いぶきの人生初中出し解禁含む3本番5コーナー!!
(FANZA公式 作品紹介)
初めてやった日に、もっとやりたいと言っている。同じ172分のなかで、男を責める側にも回る。受ける側として売られた3本番5コーナーの企画で、向きが入れ替わる。前の月の1本では、教師を止められなくさせる役だった。ここでは自分から動く側に回る。戻ってきて2本目で、立ち位置が変わっている。
本番に入る前の導入には、妙な小道具が用意されている。白いトップスと黒いスカートで立って、左手にバナナを持っている。別の画では同じバナナを持ったまま顔を歪めて片目をつぶった。初めて生でやる日の入口が、この小道具だ。
男2人に挟まれて立つ画もある。ピンクのビキニで、左の男とキスをして、右の男の手が胸にある。緑のシーツの上では、相手が上に来る。仰向けで顔だけ横を向いて、歯が見えている。
入れ替わった向きは、画のほうにも残っている。白いチューブトップをずらして片手で胸を持ち、顔を上げて口角が上がっている。画面の手前に男の頭がある。別の画では青と白のストライプの水着をずらして胸を出し、男に跨って座って、両手で胸を持ったまま俯いている。オイルで光る体でもう一度跨り、そこでは正面を向いて口角が少し上がる。
相手の目を見ながらキスをする
向きが入れ替わるのは、一度きりでは終わらなかった。入ってきた頃との差を、本人はこう言い表す。
プライベートではずっとヤラれる側だったので、自分は痴女みたいなのは絶対に無理だと思ってました。でもAVに出て初めて男性を責めた時に相手の反応を見て『あれっ? 意外と楽しいかも♥』って目覚めちゃって
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
楽しいと思った理由は、相手の反応だ。責める行為そのものより、返ってきたものを見て決めている。反応が返ってこない相手についても、はっきり言っている。
反応が無いと責め甲斐がないですよね。バラエティー番組で芸人さんとご一緒することが増えましたが、やっぱりプロはリアクションが上手いんですよ。即興コントで私が責めた感じでいくと、向こうもちゃんとM男な感じで受けてくれるんです。リアクションが良いからこっちも気分がノッて更に責めたりとか。
(同前)
テレビの収録で芸人と組んだ話が、そこから撮影の話へつながっていく。話題は責める側の技術から離れて、受け手の返し方に寄っている。
5年で何が伸びたかを聞かれたときの答えも、同じ場所を指している。
AV女優になって一番成長したプレイはキスだと思ってるので。
(同前)
6年でいちばん伸びた技術として挙がったのが、相手の顔がいちばん近くにある行為だった。苦手だと言う理由も、同じインタビューのなかにある。
キスする時に相手の目をじっと見たり、責めてる時に相手の反応を見るのが好きなんですよ。でも主観モノって男優さんの目じゃなくてカメラを見てキスしないといけないし、男優さんも責められた時にあまり反応しちゃダメだから結構キツいなって。
(同前)
目を開けているのは、相手を見るためだ。そして、カメラを見なければならない撮り方を苦手だと言っている。AV女優が、カメラを見るのが苦手だと言っている。主観の作品では相手が反応を返さない。確かめる材料がそこで途切れる。
同じ答えには続きがある。
でもカメラの奥で観ているユーザーさんとエッチしている感じをイメージしたら、気持ちも入って来て楽しめました。
(同前)
カメラの向こうに人がいることにして、その人を相手にする。反応は返ってこないので、想像で補う。苦手だと言った撮り方を、そうやって回している。
反応が返らない形式を13本撮っている
この6年で配信された235本のうち、VRのタグが付いたものが13本ある。頭にかぶって観る形式で、画面のなかの相手はこちらを向き、こちらは何も返さない。本人が「結構キツい」と言った条件が、最初から最後まで続く。
初めてのVRは2020年11月3日に出た「初VR! 19歳Gカップの笑顔とイキ顔ひとりじめ」だ。デビューから6本目にあたる。レビューは95件で、2020年に出た8本のなかではデビュー作に次いで多い。
2023年5月の「葵いぶきSUPER BODY×8KVR超高画質2SEX Special」には287件が付いた。デビュー作の158件より多い。教師と生徒の復帰作にも、翌年の3月にVR版が作られている。
苦手だと言っている形式で、いちばん高い数字が出ている。
好きな体位も聞かれている。
私のオマンコの構造なのかもしれないですけど、圧倒的にバックが気持ち良くて好きです♥(中略)人間以外の動物って基本的にバックでヤッてるじゃないですか? だから結局のところ人間もバックが一番自然体で好きだと思うんです。”生物は皆、バック好き”っすね(笑)。
(同前)
自分が気持ちいい理由を、自分の体の構造から始めて、動物全般まで広げて説明している。
材料は現場の外にもある。
私はユーザーレビューをいつも読んでるんですけど、最近はキスを誉められることが増えてきました。私はキスが大好きで相手の目をじっと見てやるんですけど、そういう所をレビューで誉められると『ちゃんと観てくれてるんだなぁ』って嬉しくなりますね。
(同前)
全部読んでいる、と言っている。確かめているのは作品の評判ではない。目を見ていたことが相手に届いたかどうかだ。
実際、そこを見ている人がいる。
美人とも可愛いとも取れる女性が甘々な雰囲気で一方的に弄る姿に癒されてしまう。 なんだろうか、しょうもない男の体を見てニコニコしながら乳首を触るが表情は好きだ。
(FANZAユーザーレビュー ★4 / 2026年9月取得)
体の使い方についても、同じ言い方をする。誉められることが多いという騎乗位について、こう説明した。
騎乗位を誉められることも多いんですけど、AV女優になるまで騎乗位をほぼやったことが無かったので苦手というかむしろ下手だと思ってました。何となく『こんな感じ?』って腰を適当に動かしたりして(笑)。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
下手だと思っていた、と言っている。誉められている動作の自己評価が、その時点では最低だった。その評価が動いた場面も、同じ答えのなかにある。
今後リリースされる作品に騎乗位メインのやつがあるんですけど、その時も監督さんから騎乗位をめっちゃ誉められて『私って意外と騎乗位が上手いのかな?』と自覚するようになりました。やっぱり5年もAV女優をやっていると自然に上手くなるんですかね?
(同前)
ここでも動いたのは、誉められたあとだ。スタイルのときと同じ形で、語尾に「かな?」が付いている。5年やって自然に上手くなったのかと、自分の上達についても疑問形で聞き返した。そのうえで、なぜ誉められるのかを自分で推測している。
たぶん私は腹筋があるので、騎乗位の時に腹筋の見栄えが良くて上手く見えるんだと思います。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
上手いとは言っていない。上手く見える、と言っている。誉められた理由を、技術ではなく画のほうへ帰している。
行為そのものへの態度も、この6年で動いた。
私はAVに出てからSEXをより大切に思うようになりましたね。AVに出るまで彼氏としかヤッたことが無かったんですけど、SEXがそんなに好きでもなくて『付き合ってるからとりあえずヤる』みたいな感じだったんです。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
とりあえずやる、という言い方をしている。大切に思うようになった理由は、相手を気持ちよくさせるのに要素がいくつもあると気づいたことだと続けている。
向きが変わった先に、まだやっていないことがある。死ぬまでに一度はやりたいプレイを聞かれて、こう答えた。
ペニバンを着けて男の人を責めてイカせる『メスイキ』がやってみたいんですよ。男の潮吹きを初めてやった時に楽しくて、もっと責めてみたくなっちゃって。でもMOODYZ専属だとこういう作品はヤラせてもらえそうにないんですよね。
(同前)
起点は「初めてやった時に」だ。やってみて、返ってきたものを見て、もっと見たくなった。同じ答えの最後で、自分の変化をこう言い切っている。
AVに出てから本当に痴女化が進んでます(笑)。
(同前)
進んでいる、と本人が言う途中にも、逆を向いた1本がある。2023年10月13日に配信された「通勤中の電車で粘着ストーカー痴●集団に狙われた私…」だ。128分で、レビューは68件、平均4.57。案内はこう始まる。
変態上司にセクハラを受けている葵。行為はエスカレートして通勤電車内でもお尻を触られる。そして勇気を出し「この人チカンです」と叫ぶと男は逮捕され会社はクビに。ここから平穏な生活に戻るはずだったが逆恨みした元上司がチカン仲間を集め復讐してきた。
(FANZA公式 作品紹介)
役名が「葵」のまま置かれている。告発した側が、その報復を受ける128分だ。復帰作と同じ年に、痴女の方向へ進んでいる最中に、取り囲まれる側の仕事が挟まっている。向きは一方向に進んだのではない。企画ごとに振り分けられて、本人はどちらも引き受けている。
3軒の家に上がり込む164分
冒頭に挙げた「家、いきなり行ってイイですか? M男クンのお宅へ突撃デリバリーSEX!!」が、この向きを企画ごと引き受けている。2024年8月30日配信の164分で、レビューは57件、平均4.88。30件以上のレビューが付いた単体作品46本のなかで、この数字より高い平均はない。
3軒の家を訪ねる構成だ。屋外で茶色いパーカーを着て両腕を上げ、歯を見せて笑っている画がある。室内の廊下で横顔になっているところには「アポなしの突撃訪問です」と出る。訪ねた1軒には壁にシャツとリュックが掛かり、緑の鉢植えとテレビがある。裸で男に跨って座り、顔を上に向けて、目を閉じて口を開けている。壁にカレンダーが貼ってある。素人の家の私物が、画面に入ったままになっている。
「お宅訪問 2軒目」と出る画では、髪を二つに結んで白いニットを着ている。歯を見せて笑っていて、右に男の後頭部がある。この家ではピンクの上着と緑の下着に網タイツで、灰色のベッドに横向きに寝て脚を持たれ、目を閉じたまま口角が上がっている。
マンションの玄関前で「お宅訪問 3軒目」と出る。ベージュのコートを着て、横顔で口元に手を当てて笑っている。隣に男が立っている。この家では台所に立って、黒いキャミソールの上から白いエプロンを着けて、両手に卵のようなものを持って口を開けている。画面に「いぶクッキング スタート」と出る。別の画では、スプーンを持って男と向き合い、目を細めて口角を上げている。そこには「いぶきちゃん特製オムレツのお味は?」と付いている。
164分のどこかに、白い画面に黒い文字だけが出る画がある。
いぶきちゃんのファンって変態な人が多いかも…
会いに行って、目の前で相手の反応を見て、その感想が字幕になる。画面の向こうにいる人がどういう人なのかを、本人が確かめに行った記録でもある。
裸の上半身で横向きになり、顔を下に向けて舌を伸ばしている画もある。目は開いている。主観の撮り方ではカメラを見なければならないから苦手だ、と話した人が、自分で相手を選んで会いに行く企画では、相手の側を向いている。
ベッドの上、ピンクの下着と網タイツのまま男の上に跨って、前傾している。下にいる男の顔を見て、口角が上がっている。髪は二つに結んである。見下ろしているのではなく、顔が見える高さまで下りている。
もう一度アイドルになった
2024年10月、葵いぶきは石原希望とともにアイドルユニット「Mi LUNA from お月ちゃんのうた」へ加入した。大学のグループが止まったあとに始めた仕事から4年経って、また歌っている。
きっかけは深夜のバラエティ『月ともぐら』で、メンバーの集まり方も本人が話している。
私と石原希望ちゃんが仲良しで、古川ほのかちゃんと未歩ななちゃんが仲良しだったんです。『月ともぐら』で面識があって、そのときに流行っているゲームを4人でやろうって話になったんですよ。
(fempass「COVER MODEL Vol.55」2025年6月1日)
所属しているメーカーは4人とも違う。葵いぶきと石原希望がMOODYZ、未歩ななはエスワン、古乃ほの(当時は古川ほのか)はアイデアポケットで、ユニットだけが横に通っている。
この4人で撮った「アイドルハーレム超SUPER 囲まれ、挟まれ、同時に責められお宅スケベ訪問デリバリーSEX」が2025年10月に出ている。236分あって、MOODYZ創立25周年の記念作だ。未歩ななが2026年に引退するため、4人が同じ作品に入るのはこれが最初で最後になった。白い衣装の4人が屋外に並んで立つ画がある。全員が口を開けて、手を顔の横に上げている。後ろに緑の木がある。画面に「あの四人組アイドルが!?」と出る。
別の画では、セーラー服の4人が室内に立っていて、隅に3社のロゴが並ぶ。エスワン、ムーディーズ、アイデアポケット。ふだんは別々に売られている4人が、1枚の画のなかに入っている。住宅街で2人が両手を上げて歯を見せて笑っている画には「ケンカ有りッ!」と出て、チャイナドレスの4人が男とテーブルを囲んでグラスを持っている画もある。加入したときのことは、2025年10月のインタビューでこう話した。
私もアイドル活動に興味があったワケではないし、最初にオファーをいただいた時はビックリしましたね。
(FANZAニュース「アイドルハーレム超SUPER 特別インタビュー」前編)
自分から望んで入った話ではなかった。続いている理由のほうは、2025年6月の取材で短く答えている。
4人のわちゃわちゃが楽しいですし、素の自分で楽しんでいます。
(fempass「COVER MODEL Vol.55」2025年6月1日)
素の自分、という言葉を使っている。撮られる仕事では出さないものが、ここでは出ているという言い方だ。2つの仕事の差については、短く触れただけだった。
やっぱり歌とダンスをやってる時とエロをやってる時は全然違いますよね。
(FANZAニュース「アイドルハーレム超SUPER 特別インタビュー」前編 / 2025年10月3日)
全然違う、で止めている。どちらが素かは言っていない。同じユニットのメンバーから見た像は、また違う。2025年10月のインタビューで、未歩ななはこう話した。
でもぶっきー(葵いぶきちゃん)とのぞみん(石原希望ちゃん)はAV女優ではうちらより2年くらい先輩なので、エッチなシーンになるとちゃんと私たちを引っ張ってくれました。
(FANZAニュース「アイドルハーレム超SUPER 特別インタビュー」前編)
引っ張る側だと言われている。自分では選ばれる側だと言い続けてきた人が、外からは先輩として見えている。本人のほうは、同じ関係をこう説明する。
みんな完全にフラットな状態ですね。特に私たちも先輩風を吹かさないし。
(同前)
フラットだと本人が言い、引っ張ってくれたと相手が言う。同じ現場についての説明が、二人のあいだで食い違っている。
画面越しに何が伝わるか。この点には、2025年4月の取材で正面から触れている。
もともと身体が柔らかくて、周囲の友人にも「ふわふわだね」と褒めてもらえることが多いです。触っても動いても柔らかい身体は自分の長所だと思っていたのですが、この仕事を始めてからは画面の向こう側にいるみんなに自分の魅力を伝えるのって、難しいことなんだなと気付きました。
(fempass「Beauty Note vol.2」2025年4月23日)
触れば分かるものが、画面では伝わらない。長所だと思っていたものが、この仕事では最初から欠けている。その欠けを埋める手のかけ方には、基準が付いている。
ボディケアのテーマは「スマホ越しでも伝わる女の子らしさ」。フェイスケアもボディケアもリセットと保湿を重点的に行い、ヘアケアまで手を抜かないという徹底ぶり。
(fempass「Beauty Note vol.2」2025年4月23日)
スマホ越しでも伝わる、が先に置かれている。本人の言い方はこうだ。
画面の中にいる私に会うことを楽しみにしてくれる人もいる。そういう人にも、ちゃんと誠意を持ちたくて、ボディケアに時間をかけるようになりました。
(同前)
会えない相手に対して、誠意という言葉を使っている。やりがいを聞かれたときの答えも、同じところを向いていた。
ファンの方に会えることや、ファンのみなさんが喜んでくれる姿を見られることが私のやりがいです。「好きだよ」と言ってもらえることがモチベーションですね。
(fempass「COVER MODEL Vol.55」2025年6月1日)
会えること、喜んでいる姿が見られること、言ってもらえること。3つとも、相手の側から返ってくるものだ。始める前は、その手間をかけていなかった。
学生時代はスキンケアが大嫌いだったんです。メイクもスキンケアもしない干物系女子だったけど、同業の女の子たちに出会って、価値観が180度変わりました。
(fempass「Beauty Note vol.2」2025年4月23日)
変わった理由として挙がっているのは、同じ仕事をしている人たちに会ったことだ。
25周年の水着
メーカーの側も、この6年目を節目として扱った。MOODYZは創立25周年を記念して月替わりのアンバサダーを立てており、2025年12月と2026年1月の2か月を葵いぶきと石原希望が務めている。25周年の記念水着を着た撮り下ろしも公開された。2020年に「活動休止中の女子大生アイドル」として売り出された人が、5年5か月後にメーカーの看板を着ている。Xのフォロワーは、2026年9月の時点で25万人を超えている。
紙の仕事も増えた。2025年7月30日に写真集が1冊、その6週間後の9月12日にもう1冊出ている。2冊目には、こういう一文が添えられた。
アイドルからの脱皮した黒髪美女Gカップ巨乳の葵いぶき。
(出版社の商品紹介)
脱皮、という語が使われている。本人はその11か月前から、もう一度アイドルとして歌っている。3冊目が出たのは2026年8月28日で、B5判128ページある。
いちばん届いたのは作品ではなかった
ところが、6年ぶんの作品を出してきて、いちばん多くの人に届いたのは作品の告知ではなかった。2025年10月22日、こう書いて写真を1枚投稿している。
レブロンの後ろに座ってた日本人です
(本人のX / 2025年10月22日)
この投稿に付いたいいねは111,893。2番目に多い投稿の4倍以上ある。休日の過ごし方について、その4か月前にはこう話していた。
ひとり行動が結構好きなんですよ。(中略)ひとりで買い物やスポーツ観戦に行くことが多いです。
(fempass「COVER MODEL Vol.55」2025年6月1日)
仕事として撮られていない場所で、この6年でいちばん多くの人に見られた。デビュー作の屋外で、白いTシャツを着てバスケットボールを抱えて笑っていた19歳から5年3か月が経っている。あのときは企画として持たされたボールで、今度は自分で取った席だ。
翌年の4月にも似たことが起きている。宇都宮ブレックスの試合後、公式のインタビュー映像の背後に石原希望と2人で映り込んだ。本人の投稿はこうだ。
私と石原抜かれてしぬ
(本人のX / FANZAニュース「【スポーツの春】」経由)
映る仕事をしている人が、映るつもりのない場所で映っている。しかも、そのことを自分で投稿している。
見られているかどうかで物事を決める癖は、私生活の基準にも出ている。彼氏の何を浮気と見なすかを聞かれて、こう答えた。
私は『何をしたら』じゃなくて『相手が誰か』で浮気かどうか決めますね。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
同じ問答のなかで、線の引き方をもう一度言い直している。
おそらく私の浮気のボーダーラインは『私を目の前にしてもその行為を出来るかどうか』だと思いますね。私に見せたくないことを他の女とやっていたら浮気です。
(同前)
行為の種類ではなく、自分が見ている前でできるかどうかで線を引いている。見られる場所に置いたときにどう映るか。
葵いぶき感が出ちゃった、と反省した1本
黒髪ストレートの葵いぶきが、横を向いている。背景のベッドが散らかっている。白いシャツにネクタイ、その上にカーディガン。口を半開きにして、目を伏せている。
2024年11月29日に配信された「入り浸りギャルにま○こ使わせて貰う話 実写版リメイク」で、原作の同人漫画は25万部を売っている。2025年2月のインタビューで、本人が何をやったかを説明している。
今までのドラマ物だと役を演じていても少し自分らしさを出していたんですけど、この作品は原作を完全再現しないといけなかったんですよ。『葵いぶき』を捨てて『黒田さん』という自分とは全く別のキャラの人格を落とし込むのが大変でした。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
自分らしさを出さない、という条件が最初から付いている。この作品でだけ、6年ぶんの仕事のなかで前提が反転している。ほかの作品では、葵いぶきらしさが売り物として数えられていた。ここでは、それが混入したら失敗になる。
しかも前任がいる。
以前に斎藤あみりちゃんが出演してバカ売れした作品のリメイクだったので「私のやつが売れなかったらどうしよう……」ってめっちゃプレッシャーでした。
(同前)
比較される前提で、自分を消して撮る。撮り終えたあとの感想がこれだ。
撮影が全て終わった時に少し”葵いぶき”感が出ちゃったことを反省して、出来るならもう1回最初から撮り直したいくらいの気分だったんです。
(同前)
自分が出てしまったことを、失敗として数えている。画面に出た自分がどう見えるかを6年確かめ続けてきた人が、この1本では出ないことを目標にした。結果については、こう話した。
ありがたいことに売れてますね。マジで売れなかったらヤバいと思ってたので、FANZAのお気に入り登録数も多くて一安心しました。
(同前)
時計が2回出てくる120分
制服のシャツをはだけ、ネクタイを着けたまま男に跨って座っている。顔は上を向いて、目を閉じて口が開いている。部屋にはエアコンとカーテンがあって、生活の匂いがする。
同じ部屋を引きで撮った画が2回出てくる。眼鏡の男が携帯を持ってベッドの上にいて、手前にデジタル時計が置いてある。1回目の表示は20:15、2回目は22:59。同じ構図で、時刻だけが変わる。あいだの2時間44分に何があったかは、見る側が埋める。
ベッドの上で漫画を両手で開いて読んでいる顔がある。目は本に向いていて、口が半開きになっている。画面の下半分には原作のコマが並んでいて、台詞が入っている。演じている人が、同じ画面のなかで原作と並べられている。本人は撮影の前から、この漫画を読んでいたと話している。
ほかの作品では、画面に出ているのが葵いぶきであることが前提になっている。デビュー作には「現役女子大生 葵いぶき」と出て、生解禁の1本の紹介は「いぶきん」と呼びかけ、3軒を訪ねる企画には「神ボディの葵いぶきちゃんです!!」と出る。この120分では、呼ばれる名前が別のものに置き換わっている。
顔のアップがある。目を開けていて、口が半開き。髪に男の手が触れている。画面には吹き出しで「黒田さん…感じて…」と出る。呼ばれているのは、この120分のあいだだけ使われる名前だ。自分が出てしまうことを失敗として数えた人の顔に、別の名前がかぶさっている。
親友と行った南の島
自分が映っているものはレビューまで読む葵いぶきに、観ないと決めているものがある。2025年10月のインタビューで出てきた一言だ。
私は仲良くなった女優の作品は恥ずかしくて観れなくて
(FANZAニュース「アイドルハーレム超SUPER 特別インタビュー」前編)
他人の目で自分を確かめる人が、仲良くなった相手の作品は観られない。その相手と2人で撮った201分が、自分を消した1本の3か月後にある。2025年2月28日配信の「Go to セックストラベル!パコらなくちゃAV女優じゃないじゃん!ガチ親友2人のヤリまくり中出しおまん飛行☆in南国」は201分あって、レビューは73件で平均4.77。中身の案内には、こうある。
普段の2人をそのまま詰め込んだ200分!
(FANZA公式 作品紹介)
普段の2人、という条件で撮られている。役も設定もない。3か月前に自分を消して撮った人が、今度は消さないほうで撮っている。2人の関係については、同じ2025年2月のインタビューでこう説明した。
石原とは似た者同士な感じではあるんですけど、向こうは痴女が得意で、私はM系が得意とか業界内の住みわけが出来てるんですよ。だから「私の方が売れてやる!」みたいなバチバチのライバル関係にならないのがイイんでしょうね。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
得意な方向が違う。並べても順位が付かない相手が、横にいる。同じインタビューで、この仕事を始めて良かったことを聞かれたときの答えも、この人のことだった。
友達がたくさん出来たことです。中でも石原希望と出会えたのはとても大きかったですね。同業者だし、同じメーカー専属だし、デビューした日も近いのでライバルではあるんですけど、歳が近くて仕事のことやそれ以外のことも何でも話せる親友が出来たのは本当にありがたいです!
(同前)
デビュー日が近い、と言っている。石原希望も2020年にMOODYZからデビューしていて、以来6年、十指に余る企画で同じ現場に入っている。配信の直後、本人はこの作品についてこう投稿している。
この2人のセックスみれるって
(本人のX / 2025年3月1日)
2万4千を超えるいいねが付いた。いいねの多い順に投稿を並べると、上位に来るのは試合会場の1枚と、本文のない画像と、朝の挨拶だ。作品に触れているものは、この投稿まで出てこない。
4人で撮った記念作でも、現場での動き方が話題になっている。ファンの家を訪ねる構成で、家主が最初に選んだのは葵いぶきだった。本人の説明は短い。
私は1件目からグイグイいってたからね。
(FANZAニュース「アイドルハーレム超SUPER 特別インタビュー」前編)
待っている側にはいない。自分から距離を詰めている。
屋外が入ってくる201分
建物のあいだの通路で、黒いTシャツに白いバケットハットをかぶって、アイスを口に入れている。隣に黒いキャップの石原希望が並んでいる。画面の下に「いろんなアクティビティを用意しております」と出る。砂浜と青い海が映る画もあって、遠くで誰かが水しぶきを上げている。ホテルの部屋でソファに並んで座り、缶とスナックの皿を前にしている画もある。奥で男が撮っている。
案内にも、撮影のあいだに何をしたかが並んでいる。
路上で謎ダンス、わちゃわちゃ買い物、BBQご飯、すっぴんマリンスポーツ、まさかの延長戦!?
(FANZA公式 作品紹介)
買い物とご飯とマリンスポーツが、売り文句のなかに同じ重さで入っている。その代金の払い方も決まっている。ホテルの部屋で、石原希望が左で紙を持ち、葵いぶきが右からその紙に手を伸ばしている。画面に「今回のロケは? 現金ではなく射精させた回数に応じて全てを賄います!!」と出る。石原希望が手書きの紙を持ってソファに座り、葵いぶきが横で指を立てている画には、「酒まで欲しかったら7回」と付いている。
案内のほうにも、同じことが書いてある。
ヌケばヌクほど豪華な旅になるAVルールにも大胆不敵フルスロットル!
(FANZA公式 作品紹介)
酒の1杯までが回数で決まる。その計算を、手書きの紙を持った石原希望の横で、葵いぶきが指を立てて数えている。
この2人が共演したときに何をやっているかは、本人が後で明かした。乾杯のかけ声が毎回同じだと聞かれて、こう答えた。
うちらの共演作を観たことがある人なら分かると思うんですけど、うちらの乾杯コールはあれ一択なんですよ。
(FANZAニュース「アイドルハーレム超SUPER 特別インタビュー」後編 / 2025年10月10日)
決まった型がある。そのうえで、毎回変えているものも挙げた。
撮影の流れは全く考えないけど、「今回は何のモノマネをしようかな」っていうのは毎回真剣に考えてますね(笑)。
(同前)
流れは考えない、と言っている。順番や段取りは用意されたものに任せて、自分が何に見えるかだけを毎回組み立て直す。親友との現場では、出す顔を先に決めて入っている。
移動中の車内にも1枚ある。白いタンクトップにシートベルトを締めて、右手を頭の後ろに上げて、口を開けている。窓の外は緑の道だ。誰かに見せるために作った形とは違う顔が、201分のなかに入っている。
並び方が入れ替わる画もある。四つん這いで男に向かう葵いぶきの横で、石原希望は立って笑っている。逆に、石原希望が男の頭を両手で抱えて正面を向いて笑っているとき、葵いぶきは奥で伏せている。どちらかが動いているあいだ、もう一方は同じ画のなかにいる。
二人が1枚に収まる画も繰り返し出てくる。ベッドの上、左に髪を二つに結んだ葵いぶき、右に赤いボブの石原希望。二人が並んで、同じ男の下半身に顔を寄せている。手前の葵いぶきが四つん這いで口を開けていて、その奥で石原希望が男に跨っている画もある。二人とも男の上にいる画では、左の葵いぶきが口を開けて上を向き、右の石原希望は横顔になっている。
こんな人に向く
- キスを見る人:本人が6年で一番伸びたと言っているのがここだ。相手の口に舌を入れながら目を開けている画が、3軒を訪ねる企画にある。2023年2月の復帰作にも、同じ形で舌を伸ばしている画がある。伸ばした舌は横から撮るためで、開いた目は相手を見るため。理由が別々に用意されている
- 同じ人の顔が作品ごとに変わるのを見たい人:黒髪ストレートで別の名前を呼ばれる120分と、台所でエプロンを着けて卵を持つ164分が、3か月しか離れていない。片方は自分を消すことが条件で、もう片方は相手の家に上がり込む
- アイドルから入った経歴に惹かれる人:大学のグループが止まっているあいだに始めた仕事が6年続いて、その途中でまた別のグループに入った。デビュー作の屋外にはバスケットボールを抱えた19歳が写っていて、5年3か月後にいちばん伸びた投稿も試合会場から出ている
- 1本目から順に追いたい人:デビュー作から最新作まで、6年ぶんのほとんどが同じメーカーに揃っている。受ける側の企画で始まって、途中から責める側が増える
まとめ
自分がどう映っているかを、6年ずっと他人に聞き続けてきた人だ。
2026年9月の時点で、配信されて間もないものは2,180円だが、それ以外の多くは300円台から500円台で買える。デビュー作も復帰作も、いまは数百円で観られる。
同じ6年に、こんな作品もある。
デビューの翌月に出た「初イキッ3本番!アイドル活動休止中の専属Gカップ人生で初めてイっちゃった!」が2本目だ。156分あって、そこにはこうある。
まだ、大学内のアイドル活動は休止中みたいなので、引き続きAV出演!!「気持ちいいのその先をしりたいです」
(FANZA公式 作品紹介)
1か月経っても、まだ「休止中みたいなので」で売られている。1本目の続きとして観るならここになる。
2024年5月の「隣に引っ越してきたギャルを助けた日から…ボク(オタク)にベタ惚れ巨乳ギャルと毎日10発 妊娠OK中出しヤリ放題!」は117分で、「葵いぶき初の本格ギャル作品!」と銘打たれている。実写化の半年前に、一度この方向を通っていた。
2026年5月には「ハメドリ 配信限定 MOODYZ専属のナチュラルSEXを解禁」が出た。新しいレーベルの1本目で、118分ある。エレベーター前の画があって、頭にピンクのサングラスを乗せた本人が、片手でカメラを持ち、もう片方の手でピースをしている。鏡にその姿が映っている。カメラを見るのが苦手だと言った人が、自分でカメラを持っている。8月には「葵いぶき 5thベスト 12時間 27本番110射精」が出ている。この総集編の紹介に、メーカーが6年目のこの人をどう見ているかが出ている。
最近はバラエティでもSNSでもお騒がせのMOODYZ元気印!痴女もドラマもドキュメントも何でも来い!オールマイティ女優の12タイトルを収録した720分!
(FANZA公式 作品紹介)
元気印、オールマイティ。一方、本人が自分につけた呼び名はこうだった。
私はそんなに他の女優さんよりも秀でた所がないけど、自分の持っている長所を活かして頑張りたいです。巨乳女優枠は私よりも胸が大きい人がたくさんいるので、今後は腹筋女優枠で頑張っていこうかなって思います(笑)。
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
秀でた所がない、から始めている。そのうえで残すものを選び、名前を付けている。外から貼られた名札と、自分で選ぶ名札が、6年目にも噛み合っていない。しかも自分で選んだほうは、胸では勝てないから、という引き算で決まっている。
その年の目標を聞かれた本人は、増やすほうを答えなかった。
今年の目標は『現状維持』です!
(FANZAニュース「人気女優エロインタビュー」2025年2月20日)
一度落ちて戻ってきた人の目標が、現状維持になっている。同じ記事の最後で、話を聞いた側はこう書いた。
実際はかなり繊細なハートの持ち主でした。
(同前)
ファンが集まる場には出ている。MOODYZのファン感謝祭に2024年と2025年の2年続けて出ていて、2024年の1本には205件のレビューが付いている。呼ばれて出る場所には行っている。自分から開く場所を、まだ開いていない。
そして、6年やってまだ手をつけていないことがある。
実はオフ会を一度も開催したことがないんです。だから、ファンのみなさんと長時間話したことがなくて、みなさんがどんな仕事をしていて、どんなふうに生活をしているのか、全然わからないんですよね。
(fempass「COVER MODEL Vol.55」2025年6月1日)
書かれたものは全部読んでいる。誉めている言葉も、そうでない言葉も読んでいる。それでも、書いた人がどんな生活をしているかは知らないままだ。
無料で流れている動画はある。それで足りる日もある。ただ、レビューを全部読んでいる人が相手なら、買ったという事実のほうが言葉より早く届く。気に入った1本があったなら、FANZAで正規に買ってほしい。買われた数が、この先どんな企画が回ってくるかを決める。7年目に撮るものは、まだ決まっていない。
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